東京の一棟売りマンションの価格と利回りは?

東京の投資用一棟マンション市場についてもう少し詳しく知るために、東京23区内で現在売りに出されている20棟の一棟マンションをサンプルとした。各棟の価格は10億円以上で、1棟あたり少なくとも10戸が条件となった。

利回り

満室を想定した平均表面利回りは3.58%であった。築10年未満では3.45%、築30年以上では4.88%であった。

都心になるほど利回りは低くなる。例えば渋谷区の平均は2.89%。世田谷区は3.50%だった。

価格

価格は、築年数、戸数、立地によって当然大きく異なる。米国に特化した指標である1戸当たり価格を用いると、1,600万円から1億5,000万円まで大きな幅があるが、これでは建物の規模や部屋のタイプ分布のばらつきを考慮することができない。標準的な投資家向け一棟売りマンションは、単身者向けの25㎡前後の小さなワンルーム・アパートが中心で、高層階には1LDKや2LDKタイプが数戸あることが多い。建物全体がワンルームで構成されている場合もあれば、コンパクトやファミリータイプが中心になっている物件もある。

現在東京で売りに出されている典型的な一棟マンションは、総戸数20戸前後の物件であり、GFA(延べ床面積)は約950m2(10,220平方フィート)、価格は約13億円(約870万米ドル)である。もちろん、これは平均値であり、建物によって多少の差はある。

なぜ利回りが低いのか?

東京の不動産の利回りは歴史的な低水準にある。しかし、独特の低金利環境が投資家にとって不動産を魅力的なものにしている。

東京のほとんどの不動産の利回りは、2010年初め頃から一貫して縮小している。その主な原因は、記録的な低い借入金利と低い国債利回り、経済状況の改善による不動産価格の上昇、およびテナント保護法とかなり横ばいの賃金の両方による賃料の伸び悩みである。

より高い利回りを求める投資家は、1980年代や1990年代に竣工っされた築年数のある建物、遠方や他の都市にある建物、あるいは家具付きマンスリーマンションへの転換できる物件を検討する。しかし、一般的な賃貸物件に比べ、よりきめ細かな管理やマーケティングが必要となり、立地条件にも左右されやすい。

一件の注意

海外投資か、特に法人、は表面利回りを提示するだけでは役に立たないと考えられている。

残念ながら、日本の一般的な物件情報は表面利回りしか提供していない。キャップレートを計算するには、売主または元付仲介会社から具体的な物件の詳細を入手する必要があり、守秘義務契約を提出した後でなければならないこともある。

2023年12月24日

当社について

2014年に当社を設立し、現在、投資家、ファミリーオフィス、ファンド向けにコンサルティング、アドバイザリー、売買仲介サービスを提供しています。文化的理解、コミュニケーション、そして不動産に関する情報が、外国人投資家とビジネスをする鍵であると考えており、私は日本の不動産市場にアクセスを求める主要投資家にとって信頼できる仲介役としての独自の立場を築いています。外国人投資家やパートナーとの関係を強化したいとお考えであれば、ぜひご連絡いただき、一緒に協力できる方法についてお話しできればと思います。

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